勘違いを治して一つ一つを見つめ直して上達した、今やアスリートゴルファーに変身しようとしている友人がいる。
自分の何を見詰め直したのか?何を勘違いしていたのか?
そんな経験談を披露してもらった。
今回は2話連続で紹介。
初回は【開眼編】と題して、眠れる獅子が目覚める序章を。
自叙伝的ではあるのだが、そこには同じ悩みを持抱えるゴルファーにも大変参考になるエピソードなどが盛り沢山なのでは?
彼のコメントを当ブログ調に編集した上で披露させて頂きたい。
-悶々と練習場往復3年。思えば無駄な時間を過ごしたもんだ!-
30歳になってゴルフを始めてからというものラウンドが楽しくて楽しくてしょうがない。
知り合いがゴルフに行くという話を聞くと、羨ましくてお誘いが来ない自分にやっかむ日々が続いていた。
俺も毎週のようにゴルフ場に行きたい。
ただ、お誘いが中々・・・。
人数が足りない時にオマメで誘われる程度で、同僚やゴル友にとっては、自分の優先順位が低い事は重々感じていた。
一人予約なんて勇気のいることは到底出来ないし・・・
一緒にラウンドする方に迷惑を掛けてしまうのが怖くて・・・ー
結局、休日は練習場の往復を余儀なくされること約3年。
やってもやっても上手くならない自分が歯痒くて、何でもっと上手くなれないのだろう?
今思うと、無駄な練習と散財した日々が勿体無い。
基本を知らずに過ごしたゴルフ人生。
勘違いに早く気付いていれば・・・。
自戒の念を込めてコメントしてみたいと思う。
-出張先で先輩とゴルフに!ヒントはここからだった!-
東京へ出張。
奇しくもホテルが取れず、先輩の家にご厄介になることになった時のこと。
丁度、休日が絡むのでゴルフに連れて行ってもらうことになった。
この先輩はHC4のスーパーアスリート。
自分なんか相手にしてもらえないほどの腕前なのだが、ついでに教えてもらおうと思ってラウンドレッスンをお願いした時の事だった。
ラウンド当日。
先輩から「相変わらず初心者みたいなクラブ使ってんな!こんなクラブ使ってるといつまでたっても上手くならないゾ!」
(写真は先輩が使っていたエポンAF302)
早速の先制パンチである。
「上手くないんだから初心者クラブで充分じゃないか!」そんな事を思っている矢先、次にハッとする一言。
「クラブが教えてくれることもあるんだよ!このクラブからは何も得られないな!?」(写真下は上達を目指す初心者にもオススメのホンマ717Pアイアン)
クラブが一体何を教えてくれるのかも分からない自分にとって、この一言が妙に気にかかってこの日のラウンドを終えたのだったが、スコアは相変わらずの116でションボリ。(泣)
帰り道で先輩に、
「ちょっと練習場で自分のスィング見てもらえませんか?」すると、
「お前のスィングにクラブが合ってないんだよ。合うクラブも中々見つからないとは思うけど・・・。取りあえず近くの中古屋に行こう。」高いクラブなんて買えないけど、取り敢えず中古屋へ。
ここで、先輩が2000円のピッチングウェッジをプレゼントしてくれたのだった。
マッスルバックでちょっと難しそう。(写真は
テーラーメイドMB1 2014)
さっそく、このクラブを持って練習場へ行くことに。
-ボテボテヘッドとマッスルPW。クラブに教えられたスィングと道具の違い-
自分のPWと2000円のPWは見た目も難しさも雲泥の差と思えるほど。
先輩から「何発か打ってみな!」
10球ほど打ってみると芯に当たるのは3球ほど。あとはダフったり、トップしたりで中々当たらない。
自分のPWの方がどれほどやさしいか・・・。
「じゃあ、次にハーフスィングね!トップは9時、フォローは3時で!」
すると、6割の確立で芯に当たるようになる。
それでも4割のミスヒットに自分のセンスの無さを感じていた。
「アドレスと始動がバラバラなんだよ。コレを再現性の高いスィングに治せば8割以上は芯でヒット出来るよ。」
そんな事言われても・・・。
-体を回しやすいアドレスでミスヒットが激減-
アドレスチェックをしてもらったところ、今までのアドレスと、大きく違うところはあまり感じなかったのだが、決定的な修正ポイントがいくつかあった。
それは、
ハンドダウンで構えていたグリップをハンドアップに。
そして右肩を少し下げること。
ハンドアップによってミスヒットが軽減できるそうだ。
そして右肩を少し下げることによって体をしっかり捻れるようになってカット軌道がフラットになる。
フラットな肩位置の場合は捻転がし辛い。
しっかり右に体を捻る感覚がわかった。
今思うと、このアドレスが、今の自分を支えているボディーターンスィングの礎になっている。
体をしっかり回した自分は、今の今までの手打ちスィングとは別次元に居る事がすぐに分かった。
手打ちの方がボールをヒットし易いと勘違いしていたのがハッキリ認識出来た瞬間だった。
「体を回して球を打つというのはこのことだったんだ!」
今まで体を回しているつもりでも回っていなかったのは、体が回らないアドレスだったから。
それでも何で体を回すと球が当たるんだろう?
その答えは、上達してくるに連れて理解出来るようになってくるのだった。
-正確な方向性を始動で理解する!-
ミスヒットが無くなってきて、改めて方向性の壁が自分に立ちはだかった。
当たっちゃいるが、思った方向に飛んでいってくれない。
右に行ったり、左に引っ掛けたりと悪戦苦闘が続く。
「何でこんなにバラバラなんだろう?」
先輩に尋ねてみると、次にトップまでの始動のアドバイスが待っていた。
「いくら捻転しやすいアドレスでも、無理に体を回そうとするからブレるんだよ。捻転は自然に楽に出来るんだから、体の硬い柔らかいはあまり関係ないし、自然に体が回るスィングにしないとね!そのために一番大事なのは始動だよ!」
始動のチェックが始まった。
「始動の際に一番気を付けるのは右手と左手の三角形を崩さずトップまで引っ張っていくこと。そのためには右肘がイタズラできないような始動を身に付ける事だよ。」
「始動から45度の角度までは右手は伸ばしたまま。その後は惰性で右肘がたたまれてくるスィングを身に付ければフルショットでもブレ無く真っ直ぐに打てるようになるから!」
言われた通りの練習を繰り返していくと方向性が格段に上がり、狙ったポイント近辺に球を落とせるようになってきた。
そして、2000円PWと自分のPWの大きな違いは、打感と着弾してからのスピンの違いが一目瞭然だった。
-基本中の基本を理解してフルショットも打てるようになる!-
この日の練習で得たスィングのヒントが、今でも自分のゴルフを支えている。
2000円のPWでひとしきり練習した後に、自分のクラブで少し打ってみた。
まず、打感が全然違う。
芯でヒットした時にボールの衝撃を一切感じない2000円クラブ。
自分のアイアンは芯でヒットしても硬い感触が残る。
当然、スピンも全然掛からない。落ちたら最後ゴロゴロ転がるマイアイアン。
球筋も勢いが無くドヨーンとした弾道。
「こんなクラブ使ってたら、いつまで経っても上手くならないぞ!」その言葉が今ハッキリと分かったのだった。
クラブの違いが分かることが自分の上達にどれだけ有意義なことなのか!
クラブ選びの重要性も含めて上達出来る!を確信できた瞬間だった。
-無茶なお願いで90台を目指す!-
翌日帰りのスケジュールを変更してもう一度ラウンドを先輩にお願いした。
何とか100を切りたい!今なら切れそう!そんな予感がしていた。
渋々先輩のメンバーコースを取ってもらい、鼻息荒くゴルフ場へ。
ラウンド前にどのクラブでも昨晩教わったスィングで良いのかを先輩に確認。
「もちろん!」ということでラウンドに望む。
先輩から、「もし、今日100切ったらゴルフ代出してあげるよ!万一、昨日よりスコアが悪かったら100切るまで一生ゴルフ付き合ってあげないよ!」この言葉にモチベーションは最高潮。
早速、ラウンド開始。
この日、人間って脳だけじゃ思い通りにならないことを痛感するのだった。
頭の中は昨日教わったことではち切れそう。
スィングに入る前に全てを思い出して、体をその通りに動かそうとするのだが、必ずどこかが抜けている。
練習場で何度も反復練習しているにも関わらずその通りできない自分が歯痒い。
打ち終わった後、曲がる球を追いかけて、「アレが抜けていた。これを忘れていた。」
ショットの度に抜けているところが分かるのだった。
「何で、ちゃんと出来ないの?」
そんな疑問を先輩にぶつけてみると、「体が覚えてないからだよ。」考えて脳の指示通りに出来るのはスィングという瞬間で一つが二つが精一杯。という答え。
「それを、一つ一つ考えなくても良いように体に覚え込ませてて次のステップに進むんだよ。」
まだまだ覚えなくてはならないことが山ほどある。いちいち考えなくても良いように体に覚えさせるんだ。
「体に染みこませることは練習場でだってできるんだから、焦ってスコアを縮めることだけ考える必要は無いんだよ。昨日の練習をしっかりやっていれば100なんてアッという間に切れるし、いつでも80台で回れるようになるよ。」
結局、この日のスコアは102。
スコア的には満足出来なかったのだが、今までに無いショットが何発があった。これが毎回打てれば!
帰路、頭の中はゴルフの事ばっかりだったのは言うまでも無い。後は、ドライバーの曲がりを何とかしなくては!(写真はPRGR RSF適合カスタム10.5度)
次回【100切り編】に続く。乞うご期待!日々張り切っています。
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