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テーラーメイドP790(マッスルバック)が、発売スグ入手困難になっている。 歴代テーラーメイドのマッスルバックは評価が高く、ツアープリファードMB(TPMB)を皮切りに、2014年モデルは、つい最近までダスティン・ジョンソンが愛用していたため、中古ショップでも中々見つけることが出来なかったほど。 TPMB2014は幻のマッスルとまで言われていたのだが、ダスティン・ジョンソンがついにアイアンを変えたのがP730モデルである。 日本の発売はまだなのだが、ローリー・マキロイも使用しているコンベンショナルタイプ。 P730は中空構造ではないのだが、ジャスティン・ローズも使用していることもあり、こちらも注目を浴びそうなだけに見逃せない。 私にとってみれば、一時使用していた時にベストスコアを更新したアイアンだっただけに感慨も一入である。 そして、ここに来て更に打ちやすくなった中空マッスルが現れたものだから、一気にマッスルバックの注目度が再燃しはじめた。 マッスルバック、セミキャビ、キャビティというアイアンカテゴリーの中に、これからは中空マッスルというカテゴリーが出来るのでは? という期待感は、先のPXGの特許侵害訴訟によって、その芽を摘み取られかねない危機すら覚えるのは私だけだろうか? これを実現するためには中空構造は避けて通れないと思われる。 上級者が好むデリケートな操作性と打感や性能、フォルム、そのパフォーマンスを中級者でも体感できるようにするイージーなマッスル第一弾がP790なのだ。 前作のPsi、Rsiから培われた技術を進化させ、8620カーボンスティールのボディと高強度の4140カーボンスティールのラップフェースを採用。 エッジ周りの厚みを薄くした3番から7番アイアンまでは、フェース厚1.75mm。8番からは段階的に厚みがフローする。 タングステンを12g搭載して重量配分を最適化した上に、ホーゼルも長めで重心配置を考慮しているため、ボールスピードを向上させ、カウンターバランスとなった複雑な構造となっている。 さらに、液体をヘッド内部に注入し、膨張固形化することで中空?三層構造の次世代マッスルバックが誕生したのである。 実際試打してみると、数ヤードではあるが飛距離が伸びている。 そして何と言っても打感と打音が素晴らしい。 プロの要求に応えるシビアな操作性、強弾道を飛距離アップと共に実現していることが分かる。 市販モデルはないのだが、カスタムオーダーでなら今、旬のアイアンであることは間違いない。 P730とP790のコンボモデルがあれば良いのに? と思っていたところ、コンボの発売はないそうだが、5番~PWをP730、4番以上をP790の単品オーダーは受け付けてもらえそうだ。 タイトリストの中空マッスルはマッスルにあらず? 2017年モデルはテーラーメイド同様のトゥ、ヒールのウエイトと薄いフェース構造。 打感が向上したと言われているのだが、こちらは樹脂注入モデルではなくヘッド内部は空洞となっている。 フェース上部が中空になっている。 非常に低重心設計なだけに上級者が好む打感とまでは言い難いし、操作性も中級者向けといわざるを得ないのではないだろうか? ただ、中空ラインナップの中にも一際異彩を放つ存在がある。 それが、アイアン型UTの712U。 こちらはユーティリティーとしての評価が非常に高い。 非常に存在感があり、アスリートも好んで使うディスタンス系アイアン型UTの位置付けだ。 T-MBのロングアイアンもこのフォルムそっくりで、ロングアイアンの使い勝手はかなり良さそうに思えるし、2015年モデルは実際に使い勝手が非常に良かった。 ダイナミックゴールドがAMTを発表して以来、重量フローでアイアンからUTの繋ぎに苦慮するゴルファーは多い。 アスリートは、これから中空アイアンの進化に伴ってミドルアイアンも中空、712Uなどの中空マッスル型UTというセッティングが注目される可能性は十分にありそうだ。 はたまた空洞にするか?で、セッティングの幅も広がるし、好みのタイプが分かれてくるのではないだろうか? 中空部分に挿入する中身でクラブの差別化とメーカーのオリジナリティーをアピールする時代が来るのかもしれない。 日本の中空テクノロジーはどの程度? この2モデルが日本の中空マッスルの代表と思いきや、実は藤本技工がHIAマッスルというオープンモデルで中空アイアンの特許を持っていることはご存知だろうか? もちろん、上級者向けマッスルとしての位置付けである。 HIAマッスルについては後述するとして、ヨネックスとBSの中空マッスルは似て非なるもの。 ヨネックスは、上級者をターゲットにしたコンベンショナルタイプなのに対して、BSは中級者向けモデルとして中空マッスルを投入している。 ソール幅が狭くて、いかにもコンベンショナルスタイルの小顔ヨネックスに対して、ボテッと感が否めない大顔ツアーステージ。 ヨネックスは、以前から突出した技術でコレッ!というモデルを世に送り出しているいぶし銀のメーカーで品質も高いと私は思っている。 テーラーメイドより一足早く、上級者向けに中空マッスルをぶつけていたのである。 目の付けどころは流石で、HOT LISTまで受賞しているハイブリッドマッスルなのだが・・・。 やや短めのホーゼルで重心を低く落とし、エッジ研磨によって浮き上がりやすく設計されたフェース仕上げ。 ただし、生粋のマッスルと比べると足元にも及ばないと思えるスピン性能と打感がイマイチだった。 ただ、このチタンハイブリッドマッスルは、テーラーのP790と発想が似ている。 テーラーはタングステン、ヨネックスは18gのチタンを内臓しているのである。 テーラーは、打感、操作性を意識してタングステンと樹脂素材を固形化し、それを克服したのに対して、ヨネックスは樹脂ではなくチタンをインサートしたことと、第三の打感緩衝機能がなく、三層構造になってなかったのが打感と操作性の大きな違いとなったのかもしれない? もちろんヘッド設計の差異は無視出来ないのだが・・・。 本格的な中空マッスルは日本発祥? 遠藤製作所、藤本技工、共栄ゴルフ工業の3社は日本のゴルフクラブを裏から支えている三大OEMメーカーと言っても過言ではない。 遠藤製作所は主に大手メーカーのOEMを請け負うことが多いのに対して、人気の高い工房オリジナルアイアンなどは、藤本技工や共栄ゴルフ工業のOEMモデルと思しき形状が散見されるほどだ。 そのため、PXGやテーラーメイドは中空マッスルを日本で特許取得することが出来るのかどうかは?である。 HIAマッスルは、プロト工房の無刻印マッスル・Z01として多くの上級者を虜にした中空モデル。 マッスルバックに限りなく近い打感と操作性。 そして点のスィートスポットが面となって、フォルムもコンベンショナルスタイルとなっている。 現行のZ01も、無刻印マッスルのため、バックフェースにPROTOTYPE刻印以外に何も刻印が無く、のっぺらぼうだがシンプルで凄くカッコ良い。 どこのアイアンか分かり辛いからか、モデル名が轟くことは無かったが・・・。 藤本技工もOEMモデルのため、自らが宣伝することも無かったのが話題にならなかったのかもしれない。 実際、私もZ01を所有していたことがあり、エースとして使っていた時代があった。 マッスル独特の抵抗感を一切感じないインパクトとまではいかないまでも、藤本技工の技術の高さは、特許を取っている設計理論 (1ピースの鉄の内部に小さなエアポケットを構成する1ピース設計で強度やねじれ、衝撃にも強く中空アイアンの様な打感 のボヤけがない。かなり近い感触で広いスィートスポットを利用して安心して打てる。) に裏打ちされていた。 内部は完全な中空でしかもワンピース構造なのだが、先のヨネックス、タイトリストに比べても、マッスル寄りだったし、今思うとテーラーメイドP790に近い打感に惚れ惚れした覚えがある。 現行品としても販売されているので是非一度試してもらいたい。(写真はZ01) はたまた外ブラの中空マッスル攻勢が強まるのか? それとも、係争後は一息付いてしまうのか? 開戦前夜!目の離せない技術革新が始まっているように思える。
by dwsdws
| 2017-11-17 16:38
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