去年、玄米の教室が開催されたとき、ダイエットや健康意識の高いお客様がご参加されました。
その時初めて知った、玄米の美味しい食べ方と今まで勘違いしていた自分の健康意識を少しだけ・・・。
ー専門医ではないけれど・・・
レクチャーを担当してくださったのは、いつものようにNHKカルチャースクールの講師も務めている牧野先生。氏は、お米屋さんのご主人で、5ツ星お米マイスターでもあり、食育などのイベントや講演を数多く手掛けている専門家です。
お米や日本の食文化を通した、健康や先達の知恵などの薀蓄を通して今意識しなくてはならない食の知恵を教えてもらいました。
お医者さんではないですが、そのお話には、日頃の勘違いを正してくれる奥深いお話や実体験が非常に参考になったというのが率直な感想でした。
ー現代に通じる健康、和食を通した先達の知恵
日本の食文化は世界から注目されています。「和食」は無形文化遺産に登録されるなど、健康意識の高い食生活であることは言うに及びません。
その和食のなかでも、やっぱり主役はお米。そのお米は玄米を精米して食べるものです。
昔ながらのお米は表皮が厚く、炊く前に「研ぐ」という作業が必要でしたが、今のお米は「研ぐ」ではなく「洗う」。それだけ昔のお米は表皮が厚かったそうです。その表皮を削るのが「研ぐ」という作業でした。研がれたお米は芯まで水分が浸透して美味しく炊きあがり、味噌汁などと一緒に食べる。これが「和食」の原点です。
ご飯と味噌汁の関係は、玄米の栄養素が体内から奪っていくカルシウムを味噌で補うため。
そのように、先人たちが、体に何が必要かを献立として組み立てていたのが、和食だったということです。
ー意識しなければならない栄養摂取の変化と進化。今と昔の違いは?
実は、お米は品種改良が進み、表面が薄くなってきているのが、食味向上している本当の理由です。
玄米とは表面が厚く、その表皮を削って白米にしているのはご存知だと思います。
ということは、美味しいお米とは対極。悪い言い方をすれば、玄米食は、お米を不味く食べていることになります。
玄米と白米を同じ土俵で味比べすると、「玄米は不味い」という結論にどうしてもなってきてしまいますが、反対に栄養価の面では、玄米はお米の6倍以上のGABAという栄養素を作り出したり、先ほどの表皮の中に栄養をしっかり溜め込んで、体内に吸収させることが出来る健康食であるとも言えます。
現代では、栄養を捨てて味を追求する白米と栄養を残し健康を追求する玄米という認識に立つのが正しい理解になります。
今は昔と違い、表皮が厚いお米ではありません。白米と玄米を別物として両方を食べるという食文化に発展してきていると考えるのが正しいのかもしれません。
ー子供の玄米食。食べすぎは危険!
玄米の栄養価は非常に高いのですが、同時にカルシウムと結びつき排泄されてしまいます。子供の成長期にも玄米を食べさせることは、いいことではありますが、あまり多く摂取しすぎると、かえって成長の妨げになるそう。骨格形成が終わり、玄米の栄養をしっかり吸収できる骨格になってから。というのが玄米食を最も健康に役立つ摂取のしかたとなるそうです。もちろん、同時に味噌に代表されるカルシウムなどバランスの取れた食事を心掛けることが肝心です。
ー玄米は水に長時間漬けて・・・そんなことしなくても大丈夫
玄米を炊くとき、長く水に漬けなければ硬くて美味しくない・・・そんな心配は無用です。
何故、玄米を炊くと硬くなってしまうか?それは先ほども触れた、表皮が厚いため水が内部まで浸透していかないからです。そのため、長時間水に漬け込んでいる方もいらっしゃると思います。
でも、今回の教室で牧野先生と皆さんで実践したのが、秋田県の「びっくり炊き」。これをやると、硬い玄米が長時間水に漬け込む必要なく、驚くほど柔らかく炊けるのです。コレも先達の知恵ですね。
ー発芽玄米を作って・・・発芽し易いお米と発芽しない米
ファンケルの発芽玄米開発に携わった牧野先生が仰るには、現在のうるち米(コシヒカリなどの品種)では、発芽しないお米もあるそうです。反対に、北海道の「ななつぼし」などの品種は低アミロース米なので発芽し易いお米だそうで、このような品種を選んで玄米を発芽させれば大丈夫です。ファンケルも低アミロース米を発芽玄米に使用しているとか。
ー発芽玄米の作り方ー
水に漬けて約1日。芽がでているかどうか?という状態が一番GABAの含有量が最大になるそうです。銅版を入れたり、銅の鍋などに浸すと水が腐り難くなります。
あまり芽が出てきてしまうと、栄養素が芽に取られてしまい、何の意味もない発芽玄米になってしまいます。
ー玄米の炊き方と酵素玄米・・・ライスミルクは?
そして、玄米を炊くにはやっぱり、土鍋や鍋で炊くのが正しい炊き方。玄米炊きの機能がある炊飯器は別として、炊飯器の保温機能を使って非常に栄養価が高い酵素玄米を作る。この保温も3日程度が限度で、5日も保温していると食べられなくなってしまいますのでご注意を!
酵素玄米を発芽玄米で作るのも、より一層栄養摂取出来ますし、ライスミルクも、発芽玄米を使ったり、玄米や白米で作って酵素を簡単に摂取することも出来ます。
ライスミルクについては、基本的には点滴と同じ程度の栄養価があると思って間違いありません。
生の玄米や白米で作るのと、炊いた後で作るのとでは全然味も違います。食味的には炊いたお米で作る方が飲みやすいのでは?これに塩でお米の甘みを引き出したり、ガムシロップを加えて飲んだり、バリエーションはかなり豊富です。
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