三菱ケミカルといえば、ディアマナに代表される名器が多いシャフトメーカーだ。
老若男女問わず、あらゆるスィングにマッチするシャフトを提供している。
そのシャフトの数たるや、吸収合併したアルディラも含めてそれぞれをコメントしていると日が暮れてしまうほど。
このメーカーのラインナップは現在、数あるシャフトメーカーの中でも群を抜いて多い。
今回はその中でも歴代ディアマナを中心に紹介してみたい。
60g台Sフレックスを基準としている。

三菱ケミカルのシャフトを大別してみると・・・
ディアマナはKailiや青マナ、BFに代表されるような中間部の柔軟性が高いシャフトが人気だ。
バサラは、このメーカーの第二ブランド的な存在で、全体的にクォリティーが高く、ハードヒッターを除くゴルファーにとっては必ず自分に合うシャフトがある。
ハードヒッター御用達のシャフトとなると、KUROKAGEが一世を風靡した。
そして、ヘッドスピード50レベルのスーパーハードヒッターには、ディアマナXという強烈なシャフトを筆頭に最近吸収合併したアルディラなど、よりどりみどりとはこのメーカーのことのようである。

ディアマナ(青マナ)
早速、各々のディアマナについて触れてみよう。
まずは青マナシリーズだが、中間が非常に柔らかいのが特徴で、他のシャフトほどドロー、フェードの球筋にあまり左右されない、ストレートに打つためのシャフトと言っても良い。
しっかり感は、B>S>Kaili≧BFの順。(BFは重量的にもしっかり目だが、剛性を考えると中間の撓りが多いように感じるので撓り感は最大とした)
・Kaili
ディアマナを語る上で外すことの出来ない代表的な中調子シャフト。
中間が大きく撓って、大きなスィングアークの持ち主が好んで使うシャフトだ。
古いモデルなのだが、中古ショップでは今でも最新のヘッドにこのシャフトを装着したクラブが散見されるほどの人気の高さだ。
フレックス:61g トルク3.5 中元調子
特徴:メーカー発表は中元調子で非常に素直なシャフトなのだが、振ってみると元が大きく撓っていると感じるというより、中間が大きく撓んでいるようで、ヘッドの位置が把握し辛い面がある。
ヘッドが遅れてくる感が強いので、ハードヒッターにとってはワンフレックス上げるのが丁度良いほどだ。
SフレックスだとHS45~40が妥当と思われる。

・S(初代青マナ)
中間が大きく撓んでくる感じがKailiに似ているといってもこちらの方が先輩。
中間の撓り感はKailiに似ていてよく比較されるが、手元のしっかり感はこちらが上。
反対にチップ側のしっかり感はKailiが上。
フレックス:63g トルク3.6 中元調子
特徴:コンスタントに飛距離を稼ぐタイプにオススメ。
挙動が素直でミートしやすい。
一発を期待するシャフトではないだけに、ミート率を上げてしっかり距離を出すシャフト。
SフレックスでHS45以下~40程度が妥当。
・B
歴代青マナの流れを汲む中元調子だが、過去のモデルよりも全体的にしっかり目。
超ハードヒッター仕様のディアマナXを万人向けにデフォルメしたようなイメージで、すごく振りやすさを感じるシャフトだ。
フレックス:64g トルク3.6 中元調子
特徴:一発期待のシャフトではないのだが、ヘッドが正確に下りてくる感じ。
同フレックスでKailiや青マナには無かった押しが効く。
青マナ系統では一番一発が期待出来る。
先端しっかり目、HS45程度で充分使いこなせる完成度の高いシャフトだ。

・BF
新しいKailiを求めていたユーザーに、2016年待望デビューした。
こちらも歴代の青マナシリーズの系譜通り中間の撓りがかなり大きいタイプだ。
歴代に比べるとハイトルクになり重量もアップしたので撓りを大きく感じるところが、Kailiや初代青マナを彷彿とさせる。
最近流行りの、重ヘッドに負けないしっかり感が求められる時代に即しているのだろう。
フレックス:65.5g トルク3.9 中元調子
特徴:どちらかと言えば、KailiよりS(初代青マナ)の後継だけあって、手元がしっかりしているフェーダー向き。
ワンフレックス上げて組むのがオススメだ。
HS45~42が振りやすい。

フェーダーにも使えるのが赤マナの特徴。
フジクラスピーダーがドローヒッター御用達の走り系なら、赤マナはフェーダーも使える走り系。
ダブルキックもあり独特な撓りをするが、シャフトの走りにそれぞれ微妙な味付けが違いとなっているのが赤マナシリーズの特徴だ。
振らなくても楽に飛ばすというのが赤マナの共通コンセプトだろう。
しっかり感は、RF>M≧イリマ>R>の順。
・M
初代赤マナでカタログ上は中調子だが、ダブルキックで先の動きがある。
切り替えしで手元が撓り、最後に先が走って強い球を打てるシャフトだ。
タイミングが取れる人にとっては手放せないかも。
癖のあるシャフトで使用者を選ぶが、使える人には飛距離の恩恵抜群。
フレックス:62g トルク3.2 中調子
特徴:意外とタイミングを取りやすいのがフェーダーだったりする。
ドローヒッターにとっては少し巻き球注意かも。
FWに装着すると、中間がしっかりしているので打点がブレにくい。
・イリマ
フィーリングが合えば適性なインパクトロフトで合わせてくれる。
いわゆる先が走る振り心地で、オートマチックに球を上げてくれるので強振はタブー。
それでも強弾道で飛距離性能は優れている。
歴代赤マナの中では一番飛ばせるシャフトではないだろうか?
フレックス:61g トルク3.5 中調子
特徴:手元が撓って、しっかりした中間が緩やかに下りてくる。
先端の撓りで最後にヘッドを上向きにしてくれるから、球を上げやすいし余計な細工は不要。
赤マナの後継だが、振り方さえ分かればヘッドスピード40のプレイヤーでも異次元の飛距離が味わえる。
M同様FWで使うと非常にコントローラブル。
・R
ダブルキックの系統赤マナで人気のRだが、こちらもスィング終盤に仕上げのインパクトロフトをオートマチックに作ってくれるので、ハイヘッドスピードを必要としない。
フレックス:64g トルク3.5 中調子
特徴:弾きが良いので強振はタブーだ。
ヘッドスピード40前後でも充分に強い球が出るし、高弾道で飛ばしてくれる。
これまでの赤マナシリーズの振り心地を知っている人にとっては、一番しっかり目のシャフト。

・RF
このシャフトこそ先調子のスピーダーと比較して欲しいシャフトだ。
赤マナの特徴であるダブルキックをかなぐり捨て、先が大きく動いて、手元と中間がしっかりしたシャフトとして赤マナシリーズで登場した。
フレックス:65g トルク3.5 中調子
特徴:ドローヒッター向け。
右懐でシャフトを捌ける人にとってはこの上ない高弾道が武器になるだろう。
普通に振ってもインパクトでの弾き感が強いが、振り方ひとつでバケモノのような飛距離も出せる。
フェーダーにとっては、叩いても左に行かない安心感があるのは歴代赤マナのDNAかも。
フォローでコントロールしようとすると暴れるが、懐側で縦にシャフトが捌きやすいのもこのシャフトの特徴だ。

ハードヒッター向けの白マナ
ディアマナで押しが効くシャフトが白マナシリーズだ。
左の心配が無いのがこのシリーズの共通点。
捕まりが良いわけではないが、叩いて飛ばすプレイヤーにはかなり飛距離を伸ばせるし、スィングテンポの早いプレイヤーにとっても撓りを感じることが出来るので重宝する。
しっかり感は、X2017>X2012>W>D>アリスレイ。
・D
初代叩き系としてデビューして以来、今でも手放せないゴルファーが多い。
ロートルクゆえに叩きにいける剛性感が何とも言えない。
切り替えしでしっかり元が撓り一直線にシャフトが下りてくる感覚が味わえる。
フレックス:61g トルク3.1 元調子
特徴:しっかり振らないとシャフトの強度につられて左に真っ直ぐなんて事も。
選ぶポイントは、SやRというフレックス記号に惑わされずに、撓りを感じられるかどうかでフレックスをチョイスすると良い。
・アリスレイ
白マナの後継とは思えないほど柔らかく感じる。
金属繊維を手元に配しているので、適度な撓りを切り替えしで感じて、ゆっくりシャフトが下りてくる。
最後に先端が動くので神経を使う。
フレックス:63g トルク3.9 中元調子
特徴:スィングテンポの速いプレイヤーには不向きだが、大きなスィングアークでゆっくり撓りを感じて振るスィンガー向けのハードスペックと理解した方が良い。
白マナを知っている人にとっては、ワンフレックス上げることが失敗しない選び方だろう。
・W
全体剛性が非常に高く、ディアマナXの次にランクされるパワーシャフトだ。
Dより強く押していけるシャフトで、スィング通りの挙動なのでパワーで押し切って欲しい。
変な暴れ方もしなければ、捕まりも期待してはいけないが、叩ける人にとってはこの上無い撓り感が重厚な飛距離をもたらしてくれる。
フレックス:64g トルク3.2 元調子
特徴:フェーダーの飛ばし屋にはコレ以上のシャフトは中々見当たらない。
少々飛ばないヘッドでもパワーがあれば飛距離を出せるシャフトだ。
ただ、自分で捕まえて高さを出せるプレイヤーにのみ、その恩恵は降臨する。
ドロップしたり切り替えしが早くて左に行ってしまうようなら、SからRにワンフレックス落として使うと恩恵を享受できるだろう。
トルクも3.3で、かなり絞ってあるのだから。

ディアマナX2012/2017
ご存知スーパーハードヒッター御用達の高性能シャフトだ。
最低でもHS46以上は必要とする。
数多い飛ばし系シャフトでこのシャフトを選べる人は一握りのゴルファーだけかもしれない。
2014年モデルはトルク2.8でツアーAD-I65に雰囲気が近かったが、2017年モデルは2.4のローエストトルク。
両方とも重量感があり当たり負けしない。
フレックス:
2012(63g トルク2.7 中元調子)
2017(65.5g トルク2.4 中元調子)特徴:よく比較されるシャフトにツアーAD-DIや同ディアマナWも手元寄りの撓りなのだが、DIの捕まえてから押していく撓り感に比べて、ディアマナW同様、叩いてボールにぶつけたら、シャフト全体で押し切るような大きなフォローで振りたいシャフトだ。
飛ぶと言われるハードなシャフトとは、中間が緩やかに撓りながら強靭で、若干手元が撓るかな?というのが共通点なのだろう。
2017年モデルは50g台もラインナップされ、重ヘッドにも最適バランスで組むことが出来る。

ディアマナは、シャフトの色でスィングタイプをハッキリ色分けしている。
人気の中核は中間部が柔軟な撓りをする青マナが他のメーカーとの大きな違いだろう。
過去の名器と呼ばれたKailiも今となっては古いモデルとなり、使い続けて劣化しているプレイヤーは同等の調子を求めている。
ヘッドの仕様も変化した現代に即した名器青マナがBFとして登場した現在、各シャフトメーカーの色分けがハッキリしてきたと言っても良いのかもしれない。
個性のあるモデルも各メーカーそれぞれにあるのだが、ツアーADは叩き系、フジクラは走り系、ディアマナはオートマチック系という代名詞が、各メーカーの得意分野を見てみると、その充実ぶりを醸し出しているようだ。
当快打俱楽部で取り扱い中の三菱ケミカル社製装着モデルたち
■プロギアtune01 10.5度 ディアマナBF60S
■ディアマナBF 70S テーラーメイドM1ドライバー用 スリーブ付
■プロギアTUNE01 9.5度+KUROKAGE XM70S
■MTα Sシャフト(三菱ケミカル製新品未使用品)
■MTα SXシャフト(三菱ケミカル製新品未使用品)
■PXG 0811LX ドライバー10.5度(美品) アルディラローグ95MSI 60 3.6S
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